2017年 11月 22日
クラッシュエッグレコーズ 君には出来ない/G&L/OUTPUT JACKの外し方
エレクトリックギターのリペアの中でも多いのがアウトプットジャックの交換。
価格もそんなに高くないし、効果は絶大なので、交換する場合が多いのです。
しかし簡単なはずのジャック交換のはずが、
きわめて交換が難しいモデルがあるんです。
古いG&Lのギターベースがそうなんですね。
80年代に流行した、SWITCHCRAFT のシリンダータイプ。
ハイエンドギター・ベースに多く採用されてました。
国産ギターにもあったけど・パチモンのシリンダータイプはすぐに接触不良をおこし、
音が出なくなるモノが多くあり、やはりジャックは SWITCHCRAFT しかありませんね。
そんな SWITCHCRAFT でもやはり、寿命はあります。そうなったら交換しかありません。
ところが、古いG&Lの場合・交換が大変なんです。ってか大問題。
しかもこの部分がダメだとギターが使用出来ないので、必ず修理しなければなりません。
さて、本題のG&Lのジャック交換がなぜ大変かといえば、
シリンダータイプが純正で取り付けてあるのですが・・(そんなの少し器用な人ならすぐ交換出来ると思うでしょう?)
処が・G&Lだけは、そうはいかないんです。
通常シリンダータイプはボディサイドに穴を空けてコントロールキャビティから
ナットで締め付けて固定するのですが、(外す場合はキャビティ―内のナット緩めればOK)
ところが、G&Lの場合・シリンダーと同じ径のあなをギリギリであけて・そこに本体をネジこんであるのです。
キャビティ―内はナットなし。
ほっ~じゃそのままつかんで外せばいいじゃん! っと思うでしょう。
※ギリギリの穴で入れるギターもたまにあるが・その場合・先端がボディから出ているので、そこをつかめば回せます。
ところが、レオフェンダーさん。職人気質でしょうか、通常ボディから出っ張る部分を
落とし込みにしてあり、ボディから全くジャックが出ていない状態。ボディと一体となっているんです。
入れたら最後・・・どうやって外すの?????
しかも最悪なことに、コントロールキャビティーはテレキャスタイプで・狭くて・裏から押すこと出来ない
いかなるツールも入りません・ギリギリです。(おそらくG&Lの工房にはあったでしょう。)
当然裏にはナットもありません・木部ねじ込みデス。(まじか~)
それくらい・リペアマン泣かせな修理・交換なんです。・・・
どれだけ考えても・知り合いのリペアマン仲間に聞いても(あっ~あれね。無理っとあっさり。)
解決方法は出ません。こうなったら意地でも外すぞ~と決断
大抵の人は最終手段・ジャック・ボディを壊す・壊す壊す掘る・もうそれしかない・私は悪くない・壊してやる~
だが・・この部分かなりギリギリに作ってあり、木部ダメージは逃れられません・結果・案の定取れたが傷だらけ・
イコール木部もダメージ・・結果・案の定取れたが傷だらけ・しょうがないので、穴広げて・
ジャックはもう壊れているので、壊れてもどうでもよいが・絶対に木部ダメージは避けたい。イヤ絶対に・・・
しかし、壊すツールはドリルやハンマーマイナスドライバーあたりだろうか、そりゃそうだな。
とまあ・ギターオーナーにとっては避けたい悲劇だが、ジャック穴はダメージだらけ・(塗装じゃなく、木部)
なので、そのダメージを隠すために・通常のテレキャスタイプや・ギブソンタイプに穴拡張・変更してしまうんですね。
しかし、ギターオーナーに修理内容の説明を丁重にして、プラス・現物・状態を見せると
(なるほど~これは無理ですね。壊して・通常のジャックにして結構です。よろしくお願いします。)
と納得されるでしょう・・・(リペアマン・・あっ良かった・と一息・本音はこの修理受けるんじゃなかったと後悔。)
あ~あっ 壊したちゃたのね~ 言い訳なんで聞きたくないわ~
もうこれで終りね~ 昔のあなたじゃないわ~
私は木部壊したりしません。長くても30分もあれば交換し出来てしまいます。
外し方は3通りもあるんですよ。
当然どうやって外すのか知りたいよね・あまい!
良くリペアマンがブログで・こうやって外すんだ~どうだ~って書いてますが、
はっ・・私は教えません・タイトルどおり君には出来ないG&Lジャックの外し方です。
自分で考えましょう。(プロ・ギターリペアマンなら交換できる人は多くいると思いますのでスルーしてね。)
ハイ外れました・・・注塗装の剥がれは長年の使用によるものです・
同じく同タイプのS WITCHCRAFT JACK に交換後・動作はバッチリ。
この G&L ASAT 最初期の86年モデル・しかもかなりレアな仕様なんです・(詳細は後日)
see yeh